ュニジア旅の ークル


季節はずれの夏休み in Zarzis/Tunisia
寄稿: 植澤 晴夫
第五回「Zarzisで−その3」


*市場めぐり・買い物のテクニック
先日は田舎での市場見学だったが、今度は一転Djerba島最大の町Houmt Souk(人口一 万七千人)の、週に一度開かれる大きな市場へ行ってみた。バスで片道一時間。(往 復12ディナール・17スイスフラン)さすがにこの大きな市場には外国人がウヨウヨし ている。が、アジア人はついぞ見かけなかった。私の顔に気がついた現地人がハッと して目を大きくして私を再度凝視する。やはり私のような中国・韓国系の顔は珍しい のだろうか。

まず、強い日差しをさえぎるための長いひさしの付いた、日本でいう麦藁帽子を買 う。買うにあたってはモロッコ・イスラエルと、この世界には強い?家内の駆け引き をまず拝見。始めここぞという店を探して、近寄って行く。まずこの近寄り方が大 切。偶然通りがかったように近寄って行くのである。間違いなく店の人に声をかけら れるから、愛想悪く!接する。むこうは一生懸命になるから、少し話をしてから、 じゃ見てみようかと店を見渡してみる。この時に物欲しそうな顔をしては絶対にいけ ない。あくまでさりげなく。「じゃこれいくらするの?」、と帽子を指差して聞いて みる。「10ディナール!」「えっ、これが10ディナールもするの!」と大げさに言 う。すると向こうは、これは品質がどうのこうのとごたくを並べるから、「ホントか なあ?」と首をかしげながら、ためつすがめつ手にとって見てみる。ころを見計らっ て、「でも、いらないから。」とひきあげる素振りをすると、絶対に追いかけて来 て、「じゃ、いくら払う?」と聞くから、そこで半額の値段を申し渡す。「5だった ら買ってもいいけど」「そんな。それじゃあ奮発して8」「いや、5!」「7!」 「ダメ!5」そのうちに敵もさるもの、「じゃ二つで10」。ここまでくればシメた ものだ。「2つで10?それだったら2つも買うんだから8よ。」「えっ!そんな。 そりゃ無いよ、お客さん」「じゃ、さよなら。」「ちょっとちょっと、お客さん。わ かったわかった。2つで8ディナール!売った!!」

なるほど……。家内の本性を初めて見た。驚きで声が出ず。 しかし芝居はまだ続くのである。

「ねえ、これよりそっちの方がいいわ。そっちのフリフリが付いたやつ。」「これ? お客さん、これ値段がもっとしますよ。ほら、品質が違うでしょ。」「そう?でも買 うんだったらこっち。はい8ディナール。」「ちょっと待ってよ、お客さん。これ一 つで15なんですよ。2つだったら30じゃないですか。まけて15だ。これ以下は もうできないよ。」「だってあなた一つ10を二つで8でしょ。もう同じことじゃな い。はい8ディナール。ダメだったら他の店に行って買うわ。」お金を出して「うー ん。」と唸る彼に渡す。「サイズが合わないわね。もっと大きいの無いの?」

と家内の一人芝居は果てしが無い。この人、ホントにスイス人か?!
私はドギモを抜かれて恐怖をおぼえた。なんて恐ろしい世界!到底手に負えん! 「さあ、あなた、次は何を買おうか?」「えっ!何って!どうぞお好きなものを…ハ イ、勿論なんでもどうぞ…。」負けました。あなたにはとっても勝てません。従いま す。ハイ。

この市場で売られている物は殆ど新しい商品ばっかり。種類もこの前の田舎の市場よ りは豊富だ。それに、なんて若い地元の女の子が多いんだ。多くがジーンズを着こな し、胸を尖らして洋服を女の子同士で見て歩いている。チラホラと男の子と歩いてい る女の子もいる。はあ、やっぱりいずこも都会ではススンデます。それに、この前の 市場では日本人に似ている人達が50%くらいいたのに、ここではあまり見かけられな い。10%くらいか。あの田舎にいる日本人みたいな人達は、どんな人種なんだろう か。

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