ュニジア旅の ークル


チュニジア旅行記
寄稿: 越崎 健司

3月21日(金) 快晴
 タタウィンークサールフェスティバル

 タタウィンに来てから、私は町に貼られたポスターや人の話によって今日から3日 間クサールフェスティバルという祭りがあることを知った。朝外を歩くといかにも伝 統的なテントがいくつか立ちなにか準備が行われている。いよいよ始まる祭りに胸の 高鳴りを感じた。さらに歩いていると、突然人だかりに出会った。そこには馬に乗り 伝統的な格好をした男達がいて、小学生くらいの女の子によるバンド演奏が行われて いる。えらそうな人たちによる演説もあった。どうやら祭りの開会式のようだ。それ が終わると女の子達が演奏しながら歩き出したので私はついていった。まさにお祭り 気分で実に楽しかった。ところが、気付くと周りに人がいない。あれほどいた人々は 一体どこに行ってしまったのだろう・・・。しかたなく歩き回ると、テントのある場 所に、歩くのにも困るほどの大勢の人がいる。テントには中に伝統的な衣装を着た女 性がいるものや昔の人の生活道具を展示したものなどがあり、その前では伝統的な衣 装を着た男達による太鼓演奏が行われている。先ほど演説をしたえらそうな人(後に 文部相と分かった)がそんなテントを順に訪ねていっている。それとともに人混みも 移動していく。ところが、彼が全てのテントを見終わって去ると急に人がいなくなっ てしまった。伝統的な衣装を着た人達も去っていく。へ?おえらいさんが見たら終わ りなの?で、みんなどこに行ったんだろう・・・。もしかしたらこうしている間にも どこかでイベントがあって、みんなそちらに行っているのではないだろうか。私はお もしろいイベントを見るチャンスを逃しているのではないだろうか。せっかくの祭り だというのに不安ばかり募る。なのに、英語が分かる人がいなくて何がなんだか全く 分からない。やっと祭りのプログラムを手に入れたが、アラビア語とフランス語しか ないので何をやるのか分からず、しかもやる場所を書いていない。英語の分かる人を どうにかみつけて聞くと、「言葉が分からない?知り合いもいない?それじゃあイベ ントを見るのは無理だ。町の外でやるものばかりで人に聞かずには行けないからね。 」冗談じゃない。これではおあずけを食らったようなものではないか。実にいらだつ 。最悪だ。

 タタウィンの中心部の近くにある祭り用の特設会場で3時からなにかイベントがあ ると知って1時半に行くと、すでに人が大勢いる。いい場所で見るためにはそこでず っと立ち続けて場所を確保していないといけない。結局イベントが始まったのは3時 半。2時間ずっと陽の射す中で立ちっぱなし。水を忘れた私は頭がボーッとして倒れ そうになり、警官が水をくれたおかげで助かった。それでも私は周りの人の、伝統的 なイベントだ、という言葉への期待を胸にひたすら耐えていた。ところが・・・。い ざ始まってみればただの乗馬レース。しかも騎手の格好は伝統的どころかジョッキー のようではないか。これではただの競馬のまね事だ。それでもいつか別のものが始ま る、と思い待っていた。しかしこんなレースが4回も繰り返され、まだ続けようとし ているのを見て、帰ることにした。5時だった。3時間半も太陽の下にいた結果残っ たのはやり場のない怒りだけだった。なぜチュニジア人たちは水も飲まずに平気で立 っていられるのか。なぜあんなレースに大喜びして騒ぎ立てるのか。全く理解できない。

 夜道を歩いていると、突然名前を呼ばれた。ふりかえるとシェニニの時の女性達だ った。やっと英語の分かる人に会えた。祭りのことを聞くと、あさってドゥイレット で伝統的な結婚式をを模した祭りを見られると言う。祭りはアラビア語で行われるも のもあり残されたイベントの中で私が楽しめるのはそれぐらいらしいが、この国で結 婚式を見たかった私にとっては、たとえまね事であっても待ち遠しかった。彼女達に会わなければそのことは分からなかったわけで、実にラッキーな再会であった。やっと気分が明るくなった。


チュニジア旅行時、1TD(チュニジアンディナール)≒ 113円 、$1≒ 124円。時差 は8時間。
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